「集合点の移動」と「波動領域を変える」
今回は、ミナミAアシュタールのいう「波動領域を変える」ということを、前回みた「集合点の移動」と照らし合わせてみると、より理解しやすくなることを、述べたい。
ミナミAアシュタールも、我々の現実は、「思考が作り出したホログラム」であり、本来の波動領域が、思考の共振により、制限されて、(凝固するように)現れ出たものであるとしている。つまり、客観的、固定的な現実があるわけではなく、世界とは、我々が作り出した「知覚世界」なのだという点で、基本的には、前回みた、ドンファンや、ホログラフィックパラダイムの見方と同じである。
具体的に、世界を作り出すのは、ドンファンでは、「意識」とされ、それは、人間のまゆの上にある、「集合点の移動」により、なされるのであった。ミナミAアシュタールの場合は、世界を作り出すのは、「思考」とされ、それは、思考を、どのような領域に「フォーカス(焦点化)」するかによって、なされるとしている。
ドンファンは、積極的な意図を重視するので、「意識」としているが、ミナミAアシュタールでは、より人間の一般的な場合に沿う言い方で、「思考」としていると思われる。つまり、あえて意図的に世界を作り出すのではなくとも、我々の、日常の思考のあり方が、その都度、「世界」を作り出しているということである。そして、この「思考」には、意識的な思考だけでなく、より深いところで働く、無意識的な思考も含んでいる。
ただし、ミナミAアシュタールも、いきなり、個人が勝手に、バラバラの世界を作り出すというのではなく、地球の「共有意識」により、また、世界を固定して、支配を貫徹したい、レプティリアンの思考操作により、我々の「共通の世界」が作り出されるとしている。この点も、ドンファンの言う、「集合点の固定」ということと、同じである。
そして、ミナミAアシュタールのいう、思考の「フォーカス(焦点化)を変える」ということを、エネルギー的に、霊的身体の観点からみると、ドンファンのいう、「集合点の移動」になると思われるのである。逆に言えば、ドンファンのいう「集合点の移動」というのも、思考の「フォーカス(焦点化)を変える」ということによって、割と容易に、なされてしまうものということになる。
ただし、これには、注意すべき点がある。
「波動領域を変える」というのも、本来は、「次元」そのものを変えることを意味し、この物質世界からは、消えて見えなくなることである。これが、ドンファンの言う、本来の「集合点の移動」で、前回説明したように、「集合点の垂直方向の移動」となる。
しかし、ミナミAアシュタールは、現在の地球では、地球の共有意識が変化し、5次元的な領域に焦点化したので、この点に、変化が生じたとする。「思考のフォーカス」を変えるだけで、「波動領域が変わ」り、お互いに交わることがなく、物質的身体は伴ったまま、「見えなくなる」と言うのである。(但し、固定的にそうなるのではなく、思考が変われば、違いに、移行は可能である。)
これにより、大枠として、これまでどおりの思考を続ける者と、これまでの思考を変えて、そこから離れる者とで、世界が別れることになるが、これが、いわゆる「二極化」ということである。
これまでの、共有意識の「固定的なタガ」が緩まって、人間各人が、それぞれ別の世界を構築しやすくなっているということでもある。「二極化」というのは、その途中段階の、あり様とも言える。
このような、「思考のフォーカスを変える」というのは、本来は、前回みたドンファンの説明では、「集合点の水平方向の移動」あるいは、それにも当たらないような、「微妙な揺らぎ」ということになると思われる。
しかし、地球の共有意識が変わったために、それは、実質、「集合点の垂直方向の移動」に近いような、効果をもたらすものになったということである。
ドンファンも、「集合点の移動」には、「地球の応援」、すなわち、地球のエネルギー的な援助が、大きく関わることを述べていた。だから、この「地球の応援」が、全体として高まったならば、一般に、「思考のフォーカスを変える」ということで、「集合点の移動」が起こりやすくなったとしても、不思議なことではない。
そして、それは、特別の修行などではなく、日常における「思考のフォーカスを変える」ということで、レプティリアンの思考操作を脱することも、我々の現実を変えるということも、起こりやすくなったということを意味する。
ただし、この思考には、先にみたとおり、「無意識的な思考」も含むので、我々に染みついている、無意識にしている思考の習慣に気づき、それを超えて行くことが重要な鍵となる。
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