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2018年6月13日 (水)

観念の問い直し 3-戦略の理解と対処法

「わしが言っているのは、われわれが相対しているのは単純な捕食者ではないということだ。そいつはすごく頭が切れるし、てきぱきと仕事をこなす。組織的な方法にしたがってわれわれを無能にする。」 (カスタネダ『無限の本質』 ドンファンの言葉より)

「人民、己が操られておること信じられんであろうなれど、悪魔は簡単に人を操れるのであるぞ。悪魔の力どれほど強いか、ずる賢いか、人民知らんのぞ。」 (『大日月地神示』より)

「集団ストーカー」でも「テクノロジー犯罪」でも、一連の「観念の問い直し」シリーズで、最も明らかにしたかったことは、これらの「観念」自体が、「戦略」なのだということです。この「観念」自体が、一旦それを信じたら、人を捕らえて、その世界に引き入れ、縛りつける、「魔的」ともいえる、働きをしているのです。その世界に、引き込まれた者は、容易に、そこから抜け出すことができません。

その観念を信じるように仕向ける、「仕掛け」というものは、確かにあります。しかし、実際には、その「戦略」に乗り、その観念を信じること自体が、その「被害」とされる出来事を、止めなく、拡大して、再生産しているのです。その「被害」は、「戦略」によって、自ら「作り出した」ものなのであり、それによって、「加害行為」なるものを、実際以上に強大なものとし、自ら、負担を増大しているのです。(※1)

だから、対処法といっても、真っ先にあげられるべきは、この「観念」がもたらす効果の全体が、「戦略」であることを理解することに尽きます。本当に、それを理解できれば、半ば、その「世界」から抜け出すことができたようなものです。自らが、作り出した「被害」を、取り外すだけで、大きく負担を軽減することができるからです。

それでも、身に受ける、攻撃的な「仕掛け」というのは、確かにあります。しかし、それも、「集団ストーカー」や「テクノロジー犯罪」という「観念」を信じさせ、自ら「被害」を拡大させるためこその「仕掛け」なので、全体としての「戦略」が理解できれば、そのような「仕掛け」に振り回されることも、少なくなります。(※2)

しかし、実際には、この「戦略」の理解が、多くの人にとって困難なのは、それが、決して、「人間レベル」のものではないからです。通常の人間の戦略ということ、あるいはその延長上に理解しようとしても、無理なのです。

冒頭に引用したのは、(前にも引用しましたが)このような存在が、いかに(人間を超えた)「戦略」に満ちたものかを、端的に言い表した言葉です。改めて、そのように強調されることの、意を汲んでほしいと思います。

そのような「戦略」の、「人間を越えた」部分が、最も現れるのは、何と言っても、人間の心理を、「リアルタイム」に「読んだ」うえで、なされる「仕掛け」においてです

この、心理を「リアルタイムに読まれる」ということ自体は、実際に「仕掛け」を受けている多くの人が、感じ取ることです。だからこそ、それを説明すべく、「(超高度の)テクノロジー」が持ち出されるわけです。しかし、いくらそのようなものを持ち出しても、本当に、その「リアルタイムに読まれる」ことのリアリティを捉えることはできません。また、その主体が、「人間」だと思っている限り、本当に、その「戦略」を理解できることにもなりません。

たとえば、この場合で言えば、「テクノロジーだと思われている」こと、「人間だと思われている」こと自体が、既に「読まれ」たうえで、「戦略」に組み込まれているのです。そうしてできているのが、「テクノロジー犯罪」という「観念」なのです。「リアルタイムに読まれる」ことと「戦略」が、即に結びついています。

その意味では、その「心理を読まれること」自体は、「無心」にでもならない限り、防ぎようもないので、対処の対象とはなりません。ただ、このことを理解して、相手が、それを踏まえた「仕掛け」をなして来ても、それに捕らわれて、混乱したり、恐れたりしないことが重要なのです

被害者のブログなどで、「テクノロジー犯罪」であることを前提とした対処法として、電磁波を遮断したり、軽減できるような「装置」があげられることがあります。それは、そのように信じている限り、一定の心理的安定をもたらすし、薬と似たような、「プラシーボ効果」をもたらすことはできます。

しかし、この対処法では、自分で「被害」と思っている多くの出来事を、疑わざる前提として、固定してしまい、その負担を軽減することはできません。また、「テクノロジーによる」という「思い込み」も、固定してしまいます。それは、「物理的な力」によるものだから、意識のあり方とか、こちら側の心的な態度では、防げないものというイメージを強めます。そのようにして、真の対処への可能性を、閉ざしてしまうことになるのです。

つまり、むしろ、相手方の「戦略」に乗ることになってしまうということです。

このように、「テクノロジー犯罪」という「観念」には、「テクノロジー」という「物理的な力」によって、攻撃されるという意味合いが込められています。しかし、それもまた、対処が難しいと思わせる、重要な「戦略」の一部なのです。

実際には、これまでみて来たとおり、これらの「仕掛け」は、「意識」と連動して起こるもので、「意識のあり方」とか、こちち側の「心的な態度」によって、大きく左右し得るものです。決して、「テクノロジー」ということに比べて、対処の困難なものではないのです

あるいは、前回も述べたとおり、このような現象に、何らかの「テクノロジー」が関与している可能性はないわけではありません。しかし、たとえ、「テクノロジー」によるものと仮定したとしても、決して「意識のあり方」で防げないものではないことは、記事『チャネリング情報にみる薬の害毒と操作性 2』(http://tiem.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/post-cde9.html )で述べたとおりです。

重要なことなので、『スターシード』で言われていることを、再びあげておきます。

そのような科学技術の使い手たちは、単に行動そのものを観察することよりも、特定の行動をさせるように人間を操作することにはるかに関心があるということに心を留めておいて下さい。もし個人の位置を特定できれば、彼らは確実にその人をとらえることができるでしょう。自らのはっきりした意思とその性質によって、あなた方が電磁気による彼らの「メッセージ」の周波数を造作なく変化させる場合を除いての話ですが。それは、人間の精神、身体、感情の状態によって決定されます。ですから、あなた方が完全に正常な心で―自分の意思を明確にして―行動していれば、そのような装置の影響はもしあったとしても、ごくわずかでしょう。

これらの「テクノロジー」が、「物理的なエネルギー」によるものだとしたら、確かに、意識のありようで防ぐことは、難しいものになるでしょう。しかし、それらは、電磁的な力を利用したものとしても、その周波数をもって、脳波に共振させるなどの方法によるものです。だから、要は、そのような周波数に影響されないだけの、意識の(脳に対する)強固な働きがあれば、それを回避、あるいは少なくとも、減退できるということです。

『スターシード』では、「完全に正常な心で―自分の意思を明確にして―行動していれ」ば、影響を受けないか、受けてもわずかだと言います。要は、感情的にネガティブな影響を引きずらないで、意思をしっかり持ち、「やるべきことをやる」ということに尽きます。逆に言えば、「気にすればするほど」、「捕われれば捕われるほど」このような影響を強く受けるのだから、「戦略」とは、いかにして、相手が「気にし」、「捕われる」ように仕向けるかということになります。敵も、こちらの「コンプレックス」や「弱点」を、巧みについてくるということです。だから、回避することが容易だということではありません。

いずれにしても、こういった攻撃ないし仕掛けは、「意識のあり様」により、大幅に左右されるということ。それを悟らしめないようにすることこそが、彼らの「戦略」の大部分を占める、ということを知ることが重要です。

最後に、心理を「読む」ということと、それに捕われない「無心」という態度について、「さとり」という動物の、面白い話があるので紹介しておきましょう。

一人の木こりが山奥に入り、斧で木を伐っていると、「さとり」という珍しい動物がそばに寄ってきました。さとりは人の心を読み取ることができるという珍獣です。そこで木こりは「よし、生け捕りにしよう」と考えました。

するとすぐにさとりが「お前はおれを生け捕りにしようと思っているな」と、からかうように言うのです。心を読み取られて、木こりがびっくりすると、さとりは得意げに「こんどはおれに心を読まれてびっくりしている」といいます。シャクに障ったきこりは「ひと思いに斧で打ち殺してやるか」と考えました。

さとりはまたも、「斧でおれを殺そうというのかい」と、逃げる身構えをします。ついにきこりはあきらめ、「こいつはかなわん。さとりなんかかまわず、自分の仕事に精を出そう」と思いました。さとりは「とうとうおれを諦めて、自分の仕事に精をだそうとしているな。」と、せせら笑いました。

しかし、木こりは、気味の悪い動物のことなど忘れようと、斧を振るって一生懸命働きました。すると、全く偶然に、木こりの振り下ろした斧の頭が柄から飛び、見物していたさとりに命中したのです。さとりは地面に倒れて動けなくなりました。そして、木こりは、さとりを生け捕りにすることができました。

人の心を読み取る、不思議な力をもつ「さとり」も、「無心」に働いている、きこりの心までは読めなかったというわけです。これは、禅の世界でとりあげられる話で、(修行や訓練によって成し遂げられる)高度の「無心」の意義について指し示しています。さとりとは、得ようとして得られるものではなく、それを諦めて、日常の仕事に専念しているときに、ふと得られるものだという「逆説」をも示しています。

しかし、この話は、まさに、心を読み取ったうえで、「嫌がらせ」を仕掛けてくるような、「ストーカー」的な存在についての、対処法として、もっと広く受け止めることができます。「無心」などと言わずとも、ただ「気にしない」で、やるべきことに専念していれば、そのような存在の影響は、ほとんど受けずに済むということです。

※1  「戦略」によって、「自ら作り出した被害」とは、疑心暗鬼による錯覚、錯誤から、「被害」とみなしたもののほか、特殊な精神状態により、自ら引き寄せた(共時性的)現象を含みます。私は、100%、これらの「自ら作り出した被害」である場合も、相当あると踏んでいます。一部に、実際に「仕掛け」を受けている場合でも、「自ら作り出した被害」は、7割から8割あると思われます。

※2  攻撃的な「仕掛け」については、いわば「現場」で働く存在と、背後で指揮する「捕食者」で、その意図には多少のずれがあります。全体として、「戦略」的に行っているのは背後の「捕食者」であり、現場で働く存在は、本性そのままに、ただ「嫌がらせ」をしているところがあります。しかし、背後で指揮する存在の「戦略」を理解すれば、それに振り回される度合いは大きく減ることに変わりありません。なお、現場で働く存在の「嫌がらせ」に対する対処法は、最後のところに述べたとおりです。

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