「 」について
私のブログの記事では、「 」が多く使われている。別に気にも留めない人も多いだろうが、中には、読んでいて気になる人、あるいはウザく思う人もいるかもしれない。
私自身、ときには、無意識に使っていることに気づくこともあり、あまり意図のはっきりしないものもあるかと思うが、一応、意味があって使っているので、今回は簡単にその説明をしておくことにしよう。
まず、これには、単純に、文字の連なりの、見た目に「変化」をつけて、読みやすくするという意図もあって、無意識で使っているような場合は、この意味合いになることが多いだろう。
しかし、実質的な意味としては、大体次の4つくらいの意味合いになるかと思う。
1つは、「いわゆる」という意味合いで、一般的にこういう言い方がされるということを、特に言い表わしている。それは、一般にそのように言われていて、意味内容も、その言葉自体によって、ある程度規定されてしまうような場合に、その言葉を使わざるを得ないにしても、それは、一般に言われているままに使うのではないということを、特に注意したいときに多く使っている。
たとえば、「統合失調」とか「自閉」とかが典型的な例で、こういうのは、はっきり言って、「」抜きで使う気になどなれない。むしろ、このようなものは、「統合失調症」とか「自閉症」とかの言葉が、「実体」を作り出しているというべきもので、実際には、そんなものが存在するわけではないのに、そのような言葉を使うことで、あたかもその「実体」があるかのように、錯覚されてしまうような性質のものである。
しかし、既に、一般に、浸透してしまっているし、「症」を抜いて、「統合失調」とか「自閉」で使うなら、そのような、あるパターンを示す「現象」そのものは、一応あると言っていいものなので、「」つきでなら、使えるということで使っているのである。
「幻覚」や「妄想」も、やはり「」抜きで使うことは、できにくいものである。「幻覚」や「妄想」という「現象」そのものは、とりあえずあると言えるにしても、
その実質的意味内容は、明らかに、一般的または医学的なものとは違うものになるからである。
これらの場合ほど、はっきりしたものではなくとも、実は、一般に使われる言葉で、これに似たものは多いと言うべきである。ある「概念」というものは、その言葉が作られ、使用されることによって、現実の存在としてあらしめられてしまうことが多いということである。だから、厳密にそのようなことを気にすれば、ほとんどの言葉というものが、「」つきで使われなければならないことになる。
しかし、身のまわりにある、単なる物や、日常的な行いなどに、いちいちそんな「けち」をつけて、「」をつけるなどというのも、キリがないし、滑稽なことでもある。だから、それは、特に「意味内容」に注意したいときなど、自分なりに気になる範囲で、使っている。多分、「」の使い方で、一番多いのは、これになると思う。
次に2つは、逆に、あまり一般に使われない言葉を、特に意図して使ったり、あるいは、私が特にそのように呼ぶというものに、注意を促す意味合いで使う場合である。これには、特に説明はいらないであろう。
たとえば、「捕食者」とか「霊界の境域」などである。
次に3つは、「強調」や「注意の喚起」の意味合いで使っている。強調したい文章については、太字を使っているので、語や言葉の強調では、「」を使うことにしている。本では、文の上や横の点で示されるようなことである。
また、「注意の喚起」は、1や2とも重なる面があるが、ここでは、特定の意味内容など限定した意味合いでなくて、もっと一般的で軽い、注意の喚起である。
次に4つは、これも読みやすくするためと言えるが、言葉の意味をひとまとめにくくるような場合である。数学で言えば、(2+4)×5の ()の意味合いと同じものである、
たとえば、「幻覚や妄想は捕食者の影響によって起こる」という事実は、未だほとんど知られていない。などの使い方である。「事実」も、そんな言葉は、実体があるか怪しいので、一般的には、「」に入れたくなるが、この場合は、逆に、「ふつうに」事実なのだということで、「」に入れない方が、インパクトや逆説的な意味合いが強まっていいだろう(?)。
まあ、しかし、これらの意味合いというのは、あくまで、大体のことであって、別に厳密に使い分けているわけではないし、初めに言ったように、見た目としての読みやすさの意味合いも大きい。だから、読まれるうえでは、あまり気にはしないでもらっていい。
ただ、もし気になるようであれば、上のような意図もあることに心を留めてもらえば、より理解も深まることと思うし、私としては、ありがたいことである。
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