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2014年2月15日 (土)

「脳内快感システム」と「狂気」

人間には、βエンドルフィンのような「脳内麻薬」や、ドーパミンのような「快感物質」が植え込まれている。それは、「脳内快感システム」というべきものを、形成している。これが、苦痛を避け、快感を高める方向で、人間の行動を支配している。それは、人間の生存意欲や感情を高め、人間の生存だけでなく、人間を支配する存在や、「宇宙」の存続にも資しているのだった。

それでは、この「脳内快感システム」と「狂気」とは、どのような関係にあるのだうか。

狂気でも、軽いものは、この「脳内快感システム」に取り込まれていると思われる。多少の、快感システムの混乱や異常は、むしろ、快感システムの重要性を再認識させ、その機能を高めるのだ。

しかし、重度の統合失調や、重度のうつなどの、重い狂気の場合、それらは、もはや、「脳内快感システム」の機能不全をもたらす。快感や感情の高ぶりは、ほとんどみられなくなり、生存意欲は深刻な打撃を受ける。つまり、快感システムが機能しなくなり、あらゆることが、苦痛になって、生きる意欲は減退する。

つまり、「狂気」には、「脳内快感システム」による「生存意欲の向上」と「宇宙の存続」という目的には、明らかに反するものがあるのだ。これは、「脳内快感システム」を設定した側にとっては、「想定外」であり、「許容」されない事態である。「狂気」とは、ある意味、「脳内快感システム」を植え込んで、人間を支配しようとする側に対する、「反乱」とも言えるわけだ。

なぜそのようなことが起こるかというと、これまでにも述べた来たとおり、このような重度の「狂気」には、「宇宙」の内部には収まることのない、「闇」や「虚無」の影響があるからである

記事『霊界の境域の図』( http://tiem.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-fb4c.html )に示した図を見てほしい。ここで「宇宙」とは、単に、物質的、感覚的な宇宙ではなく、霊的な世界をも含んだ意味で言っている。つまり、図で、〇で囲まれた、2つの(秩序ある)領域の両方を含む。ところが、「霊界の境域」の根底にある「闇」や「虚無」は、これらの「宇宙」には含まれない、それを越え出た領域である。「狂気」において、その影響を受けるとは、そのように、「宇宙」全体の目的からも、逸脱するものなのである

だから、それが、「宇宙の存続目的」に沿うように設定された、「脳内快感システム」に逆らい、深刻な打撃を与えるのも、当然といえる。それは、むしろ、「死」そのものに、接近する。それは、単に、その個体や、生命の死に留まらず、私の場合のように、「宇宙そのものの死」へと、至るものともなる。

そういうわけで、「狂気」とは、単に、人間に忌み嫌われ、排除されるだけのものなのではない。「宇宙」という秩序に存在する、あるゆる「生命」にとっても、忌み嫌われ、排除されるべき代物なのだ。

その点では、「狂気」に大いに関わる「捕食者」も、例外ではない。捕食者は、捕食のため、結果として、人間を狂気に追い込むことになるが、決して、一気に、その深みにまで追いやるわけではない。長い間、獲物を離さず、自らの領域に止めておこうと、じわじわと、ゆっくり、執拗に、攻め立て続ける。彼らにとっても、「狂気」に陥れること自体は、本来の意図ではないのである。

「精神病」とは、人間が、操作したり治療できるものと思い込もうとして、「狂気」をそのように規定したというに過ぎない。その「精神病」の問題も、十分、一筋縄で行かない問題なのだった。しかし、「狂気」とは、それ以上に、根源的なもので、人間の容易に扱い得る代物ではないことが、改めて分かる。

ただ、同時に、もし、「脳内の快感システム」という「支配」のシステムが、足かせと感じられるなら、「狂気」は、それを抜け出す可能性を垣間見せてくれるものとはなるのである。さらに、まれなことだろうが、もし、「宇宙」全体というものが、ある種の閉塞感をもたらすものと感じられるなら、それは、それを越え出た領域というものも、垣間見せてくれることにはなるのである。

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