« 現在の状況 ギャグ風に | トップページ | 「支配層」と「精神医学」「製薬会社」の結びつき »

2013年11月 5日 (火)

精神的な「病」と「医療化」(図)

『うつに非ず』では、「うつ」や「発達障害」に関して、「執病化」ということを言っていた。そこでは、「統合失調」に関しては、何も述べられていない。が、もちろん、「統合失調」にもそれは当てはまる。そもそも、精神医学は、社会の問題を精神医療の問題にすり替えて処理する、「執病化」に始まるのだから、当然である。一般には、「医療化」と言った方がいいかもしれない。

このことは、次のような図で、簡単に示すことができる。

Photo
これまでにも何度も述べてきたことだから、説明の要はないだろう。

「統合失調」のみをあげているが、それは当初から、精神医学が扱う「精神的な病」の代表であり、「医療化」のターゲットそのものだったからである。いかに、「統合失調的な状況」にある、社会から逸脱する者を、社会から「排除」して、「治療」の名目のもとに、「病院」に回収して、管理、処分していくかということ。それこそが、「精神医学」の役割である。

そこから、さまざまな精神的な「病」が拡大、発展してきて、「うつ」や「発達障害」の問題も出てきた。が、これら「統合失調」ほど「逸脱的」でないものは、本来図で「例外」と示された、「回復」の方へと回されることが多いようにも思える。

しかし最近の事情は、前回もみたように、「うつ」や「発達障害」、さらにその他の「病」にしても、より「排除」の方へと方向づけられているようにみえる。「治療」や「投薬」は、むしろ、「病」をより深刻化し、人格を崩壊させ、社会への復帰を難しくする方向に働いている。あるいは、端的に、「治療」や「投薬」こそが、回復困難な「病気」を作り出している。

それは、本来、「精神医学」が「統合失調」に対して行おうとした「医療化」に、より近づいているということである。「精神医学」のもともとの「医療化」のあり様が、よりあからさまに現れ出ているのである。

だから、図では、「統合失調」に代表させて表わしたが、このことは、あらゆる精神的な「病」にも、十分あてはまることのはずである。

« 現在の状況 ギャグ風に | トップページ | 「支配層」と「精神医学」「製薬会社」の結びつき »

精神医学」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 精神的な「病」と「医療化」(図):

« 現在の状況 ギャグ風に | トップページ | 「支配層」と「精神医学」「製薬会社」の結びつき »

新設ページ

ブログパーツ

2023年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

コメントの投稿について

質問の募集について

無料ブログはココログ